- 作者: デビッド・マコーレイ,歌崎秀史
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2011/09/08
- メディア: 大型本
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これがめちゃめちゃ楽しい本で、いろんな機械の仕組みがかわいいイラストで解説されている。
本の構成も良く、機械の目的ではなく、仕組みで分類されているので
同じ仕組みが全然別の機械で使用されていたりして思わぬ発見がある。
第1章は力学的な機械についての解説。
自動車の部品の図解が多いのは執筆された年代によるものなのか・・それとも自動車の部品についてはみんな仕組みを知っているものなのかな。
私は全然知らなかったので面白かった。
リビングに開きっぱなしにして置いておいて、寝る前とかに数ページ読んでいる。
美味しいお菓子をちょっとずつ食べるように楽しめる本。
メモ書きにしちゃうと全然面白そうに見えないけれど・・・。
動きのカラクリ
力学的な機械とは
「決まった量の力をかければ、ちょうどぴったりな量の動きが、ぴったりな場所で正確に起こるようにする」
機械。
てこ・歯車・ばね
力学的な機械のしていること
- あるかたちの動きを別のかたちの動きに変える
- 力の大きさを変える
- その力をちょうど良い場所へかける
結びつける力
地球上のすべてのものには物と物を結びつける力が働いている。
1.重力 1.原子と原子の間に働く電気の力 1.原子力(原子核の中の粒子と粒子を結びつけている力)
機械に利用されているのは1、2
エネルギー保存の法則
力学的な機械から得られるエネルギーの量は、最初に機械に加えられたものと等しく、多くなることも少なくなることもない
斜面
- 斜面を利用すると、重いものをある高さに持ち上げるための力を少なくすることができる。(その分距離がふえる)
- 斜面を利用している機械では・だいたい楔として使っている
- 切る道具(はさみ・おの・バリカン・缶切り)
- すき・ファスナー
てこ
第1種のてこ
- 支点がつねに作動力と荷重の中間にある
- てこが動かなくなったときに作動力と荷重がつりあっていることになる
- 釘抜き・天秤・はさみ
第2種のてこ
- 作動力はつねに荷重よりも支点から遠いところにかかる
- つねに力を拡大する・動く距離は縮小される
- 手押し車・せんぬき
第3種のてこ
- 作動力はつねに荷重より支点に近いことろにある
- 動く距離が拡大される・力は縮小される
- ハンマー・釣竿・毛抜き
てこの働きを組み合わせた道具
体重計・自転車のブレーキ・高所作業車・爪切り
車輪・車軸
- 固定した中心点のまわりを回転する・回転するてこ
- 力の伝達
- ネジまわし・スパナー・
- 水車・風車・歯医者のドリル
歯車・ベルト
歯車は機械の中で噛み合って、動き・力を伝達。
歯車の種類
ラックとピニオン歯車
回転運動を往復運動へ変化させる
平歯車
同一平面でかみあって、速度や力を調節・回転方向を逆にしたりする
かさ歯車
回転の方向をかえ、速度と力を変える。
ウォーム歯車
回転の方向をかえ、速度と力を変える。
歯車とベルト
歯車の回転方向は変わらない
カム・クランク
カム・歯車が回転して突起がロッドのところにくると動く
クランク・車輪が回転するとロッドが前後に動く
ミシン・自動車のエンジン
滑車
ものを動かす方向を変える
作動力は荷物の重さ+摩擦などに打ち勝つ力 がいるので荷重よりもつねに大きくないといけない
連結された滑車は力を大きくする
チェーンホイスト・クレーン・エスカレーター・エレベーター
ねじ
ものとものを大きな力でつなぎ合わせる
斜面が円柱のまわりにまきついたもの。斜面の力と同じで、まわすのにつかった力よりずっと大きな力でねじ込まれていく
摩擦が動いてネジがものから抜けるのを防ぐ
蛇口・ドリル・トンネル掘進機
回転する車輪
- 首ふり運動
- 慣性
- 遠心力
ろくろ・ターンテーブル シートベルト ジャイロスコープ・平行機
ばね
- もとの形にもどるバネ
- 力を測定するバネ
- エネルギーをためるバネ
弾性力
分子の相互作用によって弾性が働く。
摩擦
物体が擦れ合う時に必ず発生する力。表面の分子同士が引きあうちから。 2つの面が強く押し付けられていればいるほど強く働く。
自動車のタイヤ・パラシュート
摩擦からの解放
機械の性能は摩擦によって制限されるので摩擦を減らして効率を良くする。 ボールベアリング・潤滑システム
宇宙空間では摩擦がない。永久運動をする。